新しい生活様式で、私たちの生活が変わりつつあります。
3密を避け、なるべく人と対面しないことが推奨されてきました。
そんな中、じわじわと注目を浴びているのが不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックス。
少し前には、ヤマト運輸がamazonにギブアップして社会問題になっている荷物の再配達問題の対策として有名になりました。
福井県あわら市で実験したところ、宅配ボックス設置によって再配達率が8%になり、設置前の49%から大きく減るという結果が得られたそうです。
ネットショップの爆破的な普及により、配達量が大きく増えた中、今後も需要の増加が見込まれる宅配ボックス。
大手住設メーカーも続々と商品を発表しています。
簡易的なものから、リフォームを必要とするものまで、いったいどんなものがあるのでしょうか?
宅配ボックスの使い方
宅配ボックスの簡単な使い方です。
ドライバーさんが・・・
- ドライバーがフタを開けて荷物を入れる
- 設置されている印鑑で配達票に押印する
- お客様控を宅配ボックスに入れる
- 宅配ボックスの鍵を施錠
そしてお家に帰ってきたら、宅配ボックスから鍵を解除して荷物を受け取ります。
使い方と言っても、設置する側はほとんどやることがなく、配達に来たドライバーさんが自分で処理をすることになります。
ただ、社会問題になっている再配達が少なくなることと、ドライバーさんも配達中に電話がかかってきて、もう一度戻る手間が減ります。
我々も荷物の受け取りや再配達のためにスケジュールの調整をせずに済みます。
「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」がそろった三方良しな商品が宅配ボックスです。
簡易的な個人用宅配ボックス
価格帯としてはそれこそ3,000円~10,000円と幅広く、外出時だけ置いておくタイプ、クール便に対応した保冷タイプ、布製や、金属製等、様々なラインナップが存在します。
あまりにも安価なものは、プラスチック製なこともあり、セキュリティ面で不安がある為、避けた方がいいでしょう。
最低限、押さえておきたいポイントとしては、鍵がついていてワイヤーロック等で固定ができることです。
商品によっては、内部にシャチハタ印鑑を収納するスペースがついており、配達ドライバーの方が押印して置いていくという仕組みが取れるものもあります。
この印鑑収納機能は、ドライバーさんも勝手に置いていったということはできませんので、必須の機能ではないでしょうか?
やはり安心できるものは価格が上がっていく
盗難防止のワイヤー、鍵付き、印鑑収納と簡易的にも必要な機能は揃っていますが、簡易的なものではいくつか不安が残ります。
まず、その耐久性。
宅配ボックスは戸建なら当然、屋外での使用になります。
炎天下の日差しや風雨にさらされることを考えると常に出しっ放しという訳にはいかないでしょう。
布製のものは防水や撥水加工の商品もあるものの、折り畳み可能なタイプが多く、やはり必要な時だけ外に出す対応が基本となります。
そこで価格帯を上げていくと耐久性の高い金属筐体のものが出てきます。
ただ、ほとんどが固定の為に施工が必要なものになります。
施工費まで含めると50,000円以上になるものがほとんどです。
例外的に施工がほぼ不要になる商品としてダイケンのニコウケトールをご紹介しましょう。
ダイケンが発売しているこちらの宅配ボックスは基本はアンカーによる固定を推奨していますが、ワイヤーでの固定も可能な商品です。
容量も大きく、80サイズなら2つ入れることが可能です。
ダイケンは住宅業界ではエクステリアや建材等の金物製品メーカー。
施工不要なので簡易宅配ボックスよりはオススメです。
リフォーム会社で取り扱う固定型の宅配ボックスをご紹介
さて、ここからは施工が必要ですが、安心の宅配ボックスをご紹介します。
リフォーム会社で施工ができるものをご紹介しますのでメーカーは住宅設備メーカーになります。
各社、特徴のある商品をラインナップしていますのでそれぞれ好みに合わせてリフォーム会社へ依頼しましょう。
大ヒットしたパナソニックのコンボシリーズ
宅配ボックスといえば、パナソニックのコンボシリーズです。
新商品を4月に販売しようとして既存商品が売れすぎて発売延期になってしまうほど、完成された宅配ボックスです。
なにより、私がオススメな機能は、ドライバーさんに印鑑を渡すことなく、印鑑が押せる印鑑のなつ印機能です。
ボタン式の操作パネルで扉を開き、荷物を入れて施錠します。
そして差し込み口に伝票を入れて、なつ印ボタンを押せば伝票にあらかじめセットしていた印鑑でなつ印してくれます。
サイズバリエーションもコンパクト、スリム、ハーフ、ミドルの4タイプがあり、受け取る荷物のサイズが選ぶことができます。
設置方法も壁に埋め込んだり、地面に固定したりと壁掛けにも対応しています。
しかも前面をおしゃれにコーディネートできるデザインパネルもバリエーション豊富に用意されています。
デザインパネルはパナソニックの商品ではなく、株式会社エクスタイルという表札メーカーの商品になります。
パナソニック コンボには新商品として郵便ポストと一体型になったコンボ-F(エフ)と住宅壁埋め込み専用のコンボ-int(イント)が発売しています。
いずれも施工が必要な商品にはなりますが、特にコンボ-int(イント)はお家の中で荷物が取り出せるメリット大きいですね。
ななめ上にいったLIXILの宅配ボックス リンクスボックス
パナソニックが安定の機能性でコンボシリーズを成長させていく中、LIXILも当然、宅配ボックスをラインナップしました。
種類としては少ないのですが、特徴的な機能をつけてきました。
なんとホームネットワークシステムでつなげば、荷物の受け取り・取り出し状況がスマートフォンで確認できるという機能を持っています。
他にも夜、帰宅後の荷物の取り出しの為にLEDライトがついていたり、100サイズ(3辺合計が100㎝未満)の荷物も入れられる容量を持つなど、宅配ボックスとしては十分高い機能性を持っています。
エクステリアメーカー ユニソンの宅配ボックス
基本的な機能を揃えたエクステリアメーカー ユニソンの宅配ボックス上がケイトで下がコルディアシリーズ。

パナソニックやLIXILと比べると特徴は薄いですが、サイズや設置タイプが選べるラインナップが揃っています。
お手頃かつオシャレな宅配ボックスラインナップ
宅配ボックスも市場に製品が増えてきており、デザインも良く、かつ値段がお手頃な宅配ボックスも販売され始めました。
基本的な機能も揃えてきちんと設置ができるタイプなので、大手メーカーのデザインじゃ満足でいない方はこちらも十分検討の余地があると思います。
スマポ STANDARD
かわいいデザインでカラーラインナップも充実しているスマポ STANDARD。別売りのCOMPACTというポストとスタッキングもできるので、ポストと統一デザインで設置することができます。
設置も工事不要の簡単タイプです。
BOBI ボビカーゴ
フィンランドのBOBI社といえば、特徴的な丸みのある郵便ポストブランドです。
宅配ボックスとしてボビカーゴも販売しています。
プッシュボタン式のキーの為、鍵の持ち運びが不要です。
Brizebox(ブライズボックス)
こちらはイギリス発のデザインのブライズボックス。
オシャレさ抜群の宅配ボックスです。
イギリス発ではありますが、マグネット式の印鑑ホルダーがついています。
宅配ボックスの今後とまとめ
さて、じわじわと注目を浴びてきた宅配ボックス。
簡易宅配ボックスも多く出回ってくるでしょうが、やはり防犯性や安全性を考えると高機能で安心な固定型が望ましいです。
そういった安心感を求める需要も少なくないはずです。
そうなると、リフォーム会社、特にエクステリア、外構を得意としているリフォーム会社には提案や施工が避けて通れない道ではないでしょうか?
まだまだ各メーカーはこれから商品を開発していく段階ではあると思います。
しかし既に先行しているパナソニックや日本宅配システムが高機能商品を販売しています。
求める機能は、先行メーカーが既に揃えていますので、ここからはデザイン勝負になっていくのかもしれませんね。
外構リフォームや玄関リフォームで合せて提案してくるリフォーム会社が今後増えていくのかもしれない宅配ボックスリフォーム。
既にびっくりするくらいの高機能宅配ボックスが販売されています。
マンションでは既に常備しているところも多く、戸建市場はこれからになります。
安易に簡易宅配ボックスを導入する前に、一度、リフォームという選択肢も視野に入れてはいかがでしょうか?