キッチン収納は「吊戸棚」のないオープンキッチン形式が増えてきたことで「フロアキャビネット」の重要性がますます高くなってきました。
フロアキャビネットの機能性と収納力
「開き戸」タイプと「引き出し」タイプ
フロアキャビネットには、「開き戸」タイプと「引き出し」タイプの2種類があります。
「開き戸」タイプは、価格面がリーズナブルで、開口部が大きく、大きなものも収納できます。
しかし、かがんで手前のものをどかさないと奥のものが取り出せない点がデメリットです。
「引き出し」タイプは、奥のものが取り出しやすく、デッドスペースがすくないので収納力が高い点が魅力です。
ここ最近は「引き出し」タイプが主流になってきて以前は高さがムダになっていたスペースも引出収納として利用できるようになってきました。
デッドスペースになりがちだった引出上部に内引き出しが設置されたタイプや引き出し手前部分に小物を収納するポケットがついたタイプもあります。
スライドレールが改良され、奥のものを取り出しやすくしたフルオープンタイプも多くなりました。
但し、スライドレールによって耐荷重が制限されるという弱点があります。
キッチン収納選びのポイント
「収納力」「作業性」「清掃性」のバランスを確認
必要なものが入る「収納力」、中のものを取り出しやすいかの「作業性」、奥まで手が届いて拭き掃除ができる「清掃性」が商品選びのポイントに挙げられますが、作業性と収納力は完全な両立は難しく、収納力を大きくすると作業性や清掃性が下がる場合がありますので、必ずショールームで確認しましょう。
安全面も重要なポイント
キッチン収納では吊戸棚には耐震ラッチがついていても、フロアキャビネットはオプションになることが多いです。
地震の際、引き出しが飛び出し、キッチンに閉じ込められることがないよう、商品を選ぶ際は、安全面も確認しましょう。
吊戸棚の選び方
少なくなったとは言え、吊戸棚も重要なキッチン収納です。
吊戸棚選びの際は、設置位置にも注意しましょう。
吊戸棚は高さが特に重要です。
手が届く位置か、高さに圧迫感はないか、扉を開けた際に照明に当たらないか、等が確認事項です。
最近では、吊戸棚も開き戸ではなく、ソフトダウンウォールや電動昇降式といった下がってくるタイプも発売されています。
デザイン性だけでなく清掃性も決める扉
キッチン収納の扉(面材)は、主に木質素材の上に樹脂系のコーティングで仕上げられています。
それによって見た目のデザインや清掃性が変わってきます。
メラミン扉:色や柄が豊富
塗装扉:塗膜のコートでキズにも強い
天然木扉:天然木の自然な風合いがおしゃれ
総ステンレス仕上:清掃性、耐久性に優れるが価格は高い。
まとめ
「開き戸」「引き出し」タイプを選ぶ
「収納力」「作業性」「清掃性」はバランスを取ろう
「安全性」も確認しよう
「吊戸棚」の設置位置に注意しよう
「扉(面材)」でデザイン性と清掃性が変わる