一戸建てのお住まいで、避けて通れないのが外壁塗装。
新築でも10年ほど経つと、あちこち劣化してきて外壁の塗り替えが必要になってしまいます。
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外壁塗装のよくある失敗【その1】業者選びで失敗しないために気をつけること
『外壁塗装=美観+保護』 戸建住宅にお住まいの方には避けて通れない外壁塗装リフォーム。 外壁塗装リフォームははお住まいをきれいに見せることはもちろん、風雨や気温の変化、紫外線から建物の構 ...
国民生活センターへの相談件数は、訪問販売によるリフォーム工事で、2015年より2018年までで毎年6,000件以上、点検商法と言われる手口では、5,000件以上となっています。
一時は、ニュースなどにも取り上げられ、高齢者が契約してしまう等、社会問題にもなっています。
これだけ、話題になっていても訪問販売が減らない理由は、自浄能力のない業界の怠慢だと思いますが、ソコを喚きたてても、なかなか、悪徳業者はいなくなりません。
私たち、消費者側で、訪問販売=悪徳業者というイメージが定着すれば、訪問販売による悪質な業者はいなくなるはずです。
今回は、特に初めて外壁塗装リフォームを考える方向けに、訪問販売のリスクと手口をご紹介致します。
外壁塗装リフォームに訪問販売が多い理由
外壁塗装リフォームは、他のリフォーム工事に比べて、訪問販売が多いのですが、それにはいくつか理由があります。
1.参入障壁の低さ
外壁塗装は、その特性からどうしても地域の職人さんが作業を行うことが多いです。
工場で製造加工してから納品されるものではなく、さらに、塗料は天候、温度湿度に左右されます。
その為、多店舗展開が難しい業態なんです。業態が大きくならない為、広告宣伝も限られており、なかなか社名が浸透しません。
だから、どこも同じように見えてしまい、社名を聞いただけでは、優良店かどうかの判断がつかないのです。
更に、外壁塗装は500万以内で収まることがほとんどなので、建築許可が不要です。
悪徳業者にとって、外壁塗装は参入障壁が低いのです。
2.価格と品質の不透明さ
外壁塗装は、手抜き工事がしやすいと業界では言われています。おまけに相場も不透明です。
塗り替え直後は、キレイに見えますが、営業が話した通り、10年以上もつのかは、10年経ってみないと分かりません。
見積では3回塗りなのに、実は塗ってなかったり、塗料を薄めて使われたり、工事中の品質が、出来上がっても分からない為、手を抜く悪徳業者がいるのです。
逆に、わざと多い回数を塗って高い価格を提示するところもあります。
もちろん、きちんと調べれば、同じような価格に集約されますし、塗料も品質グレードが有名塗料では、きちんと示されています。優良な塗装店は、下塗り、中塗り、上塗り時にきちんと写真を撮って、報告してくれるところもあります。
3.営業効率の良さ
先に述べたように、外壁塗装は優良店でも業態を大きくすることができず、宣伝活動は、限られています。
各社、知名度がない中で消費者は、どうやって外壁塗装会社を知るかというと、ご近所さんが外壁塗装をしている時に社名を知るケースも多いのです。
足場を組み立てて、大きな社名入りの垂れ幕を掲げるのは、ご近所さんへのアピールでもあるのです。
実際、優良店では、外壁塗装をする際、ご近所に挨拶する塗装店も存在しています。もちろん悪徳業者もです。
住宅地はだいたい同じ時期に建てている地域もありますので、1軒が悪徳業者で塗装をすると、芋づる式にそこのエリアが契約してしまうこともあります。
よく知ったご近所の〇〇さんが依頼しているなら安心だと判断してしまい、挨拶にきた営業マンとそのまま契約してしまうなんてこともあります。
その地域で1件でも受注できるとご近所挨拶として、そのエリアで訪問する大義名分を得られるとともに、簡単に信頼を得られて受注を増やすことができる為、訪問販売が未だに効率的な手法となっています。
外壁塗装リフォームに訪問販売が多い理由
- 参入障壁が低い
- 価格と品質が不透明
- 営業効率がいい
訪問販売の手口を知っておく
外壁塗装リフォームに訪問販売が多い理由を知ったところで、もう少し具体的な手口やトークを知ることでリスクを避けましょう。
どうしても口の上手い営業マンはいるもので、サッとこちらの懐に飛び込んできます。
しかし、そのトークや手口を知っておくことで、冷静な判断ができるはずです。
1.なんだかよくわからない理由で安くしてくる。
是非、一度、お見積りさせていただけませんか?
他にも、「モニター価格」、「この地域の施工事例としてWeb掲載が条件でお安く」等、色んな理由をつけて安くすることを伝えてきます。
しかし、実際は、他社で見積もりを取ってみるとたいした金額の差がないどころか、高かったり、塗料のグレードが著しく低かったりします。
極稀に、本当に安価な場合がありますが前述の通り、貴方の実績で他のご近所さんが軒並み悪徳業者と契約してしまうことを考えると絶対に避けてください。
2.やたら危機感を煽り、すぐに工事をさせようとする。
これ以上放置してたら壁が腐ってきますよ!今、見つけられて良かった!もう、大丈夫ですから!
この危機感を煽る営業マンは、まず間違いなく悪徳業者です。
即日、倒壊なんてことはありえませんし、もし本当ならそれこそ、複数の業者に提案させる方が間違いないです。
即決即断は避けましょう。
3.独自開発、独自ライセンスの塗料を提案してくる
耐用年数はなんと30年!一般的な塗料の3回分の塗り替えコストが抑えられますよ!
もしくは、「弊社独自で開発したオリジナル塗料」なんてケースもあります。
いずれも耐用年数がやたら長くて、本来の塗り替えコストを抑えられるので長期的にみたら、安くすむと言ってススメてきます。
しかし、そんな塗料あるのか!って業界では有名になるはずでので、これも別途、他社と比較する必要があります。
ちなみに、保守的な塗装屋さんでは、新製品で耐用年数が増えてもすぐには採用しない傾向があります。
何故なら、業界の方も、新製品が採用されて本当の効果が分かるのが10年後になるので、割と消極的です。
2回目、3回目のお付き合いを視野に入れている営業マンは、そのあたり慎重になるようです。
訪問販売の手口
- なんだかよくわからない理由で安くする
- 危機感を煽り、工事を急がせる
- 聞いたことのない塗料を提案してくる
この手口は、訪問販売がよく使う手口ではありますが、訪問販売ではない悪徳業者でも似たような手口で契約を迫ってきますのでご注意ください。
外壁塗装リフォームでリスクを避けるためにできること
この記事を読んで頂ければ、外壁塗装リフォームの訪問販売は基本的にはリスクだらけでNGであることをご理解頂けたかと思います。
もちろん、悪徳業者は必ずしも訪問販売だけとは、限りません。
では、初めての外壁塗装リフォームで業者選びに失敗するリスクを避ける方法はないのでしょうか?
1.リフォーム紹介サイトを活用する
リフォーム紹介サイトは、どの紹介サイトもある程度の悪徳業者を除外してくれます。
独自の審査で、予め一定の品質に至らないリフォーム会社は、掲載されない仕組みになっています。
また、業者自体の評価や施工事例を掲載しているところもあるので、リフォーム紹介サイトを利用するだけで一定のレベルを担保できます。
外壁塗装専門の紹介サイトもある
リフォーム会社は外壁塗装も請け負えるところがほとんどですが、塗装専門店を紹介してくれる紹介サイトも存在します。
塗装専門の紹介サイトは、総合リフォーム会社より、塗装専門店が多く登録しています。
その為、価格を抑えられる可能性があります。
ただ、次項のアフターについては、総合リフォーム会社の方が手厚いところが多いようです。
2.保証内容を確認する
外壁塗装でも必ず、施工後のアフターについては、確認しておきましょう。
特に初めて外壁塗装リフォームをする方は、見落としがちな部分ですが、外壁塗装にも独自保証をつけている会社があります。
ただ、外壁塗装の保証の範囲は各社バラバラで、分かりやすい塗膜の剥がれは保証してくれますが、外壁部分のみで木部や軒天等、部位によっては対象外とされてしまうこともありますので、その内容はきっちりと確認しましょう。
台風による雨漏り等、自然災害によるものは対象外とされますのでご注意ください。
3.見積の内容を確認する
外壁塗装でも見積もりが外壁塗装 一式なんて表示のところは、避けた方がいいでしょう。
きちんと㎡で単価が記載してあり、塗装部分も壁面以外の付帯塗装もどこまで塗装してくれるのか見積上で分かるようにしてもらいましょう。
〇〇一式の表示しかないような見積は、後でトラブルの元になります。
4.工程表を確認する
まさかとは思いますが、工程表の塗りの回数と見積もりの塗りの回数が一致しないなんてことがないように工程表はきちんと確認しましょう。
下塗りのタイミング、上塗りのタイミング、それぞれ、分かるような工程表を作成してもらいましょう。
工程表を元に、きちんと実行されているか工事中に確認を求めることで、施工管理がしっかりとされているか、売りっぱなしで終わらせないように、確認するようにしましょう。
リスク回避にできること
- リフォーム紹介サイトの活用
- 保証内容を確認する
- 見積内容を確認する
- 工程表を確認する
以上が、初めて外壁塗装リフォームをする方に向けた、訪問販売の手口とリスク、その回避方法となります。
大きな買い物になる外壁塗装リフォームが失敗しないよう、リスク回避をしっかりと行って、満足のいくお住まいを作りましょう。
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